ここに掲げたものは、小住宅ながら
弊社が設計監理したもので、
細部まできちんと目を配りました。
第三者監理は、施工者との間で
緊張感もっての責任関係となり、妥協を許さず、
施主の大切な資金が適切に使われて、
無駄使いにならないようにするのも
目的の一つです。

 耐震リフォーム・工事内容

           
        名取市I邸
*基本設計
 敷地の背中が山の為に、その地下水によって、昔工法の床下がご覧のようになるのは仕方ない事で、今回の改修の命題である。この床下湿気対策に次いで耐震補強を考慮し、三番目にリフォームとの序列を設計打合せで確認する。
*実施設計
 ①床下を防湿土間とする為に床は全て交換とし、既存基礎に鉄筋を打ち込んでべた基礎的補強もする。②耐震診断で南側の弱さが確認されたので、動線より構造を優先する。③台所が居間と完全遮断で、冬場1人での炊事準備はトホホ可哀想と、ばっちりOPENにする。浴室・洗面所・WCのバランスをとる為に大幅に間取り替えする。中廊下が暗いので天窓で明るくする。
*耐震計算確認
 リフォームによって多くの既存壁を撤去するので、実施設計で重心・剛心を考慮して、バランス良く新耐震壁を配置する。工事では解体すると新たな障害が見つかり、その度に耐震計算を確認しながら補強工事を進める。
         
 床下はカビで腐朽 床解体・土が黒い  砕石ランマ突き  防湿土間コン 床仕上げ 
         
 改修前:ホール  改修前:玄関  改修前:廊下   改修前:WC    改修前:居間
         
改修後:ホール  改修後:玄関   改修後:廊下   改修後:WC   改修後:居間  
 
 仙台市泉区K邸
3.11で擁壁側の建物・地盤が沈下した。施主の負担が大きいが、補助金もいくらかあるので根本的な治療をしようと、支持層支持でのアンダーピーリング工法を選んだ。まずは床を剥して沈下レベル測定、そして穴掘りが始まった。基礎下1mを超える深さで、鋼管を垂直にジャッキダウンさせる。そして次の鋼管の溶接を繰り返し行うと、ジャッキがきつくなり鋼管が沈まなくなった。支持地盤だ。圧力計とにらめっこしながら最後の行程が終り、そこにモルタルを流して固める。次は内部を地盤改良し、ベタ基礎型式で基礎補強と面で杭支持を応援する。ここでやっと建物を水平に上げる工程にたどり着く。ジャッキアップし、立上り基礎にはホールダンなど引き抜き防止金物がいっぱいだ。何故なら前のアンカーBが用を成さないからで、ここまでが工事の核心部だ。
         
 地盤沈下のレベル測定
 現況地盤の地耐力検査
 鋼管杭等の資材搬入
 穴掘りから
 鋼管杭の溶接
         
 鋼管杭完了後の耐力測定
 杭廻りをモルタルで固める
 地盤改良
 ベタ基礎型式土間コン
 生コン
         
 土間コン完了
  建物ジャッキアップ
強力なホールダン金物
 床断熱材
 床施工
 
 仙台市泉区T邸
診断で2階小屋組みの桁が2ケ所壊れていた。原因は①繫ぎ梁が少ない②火打梁が少ない③羽子板金物がない④小屋筋違がない等で大きな揺れに耐えられなかったものと思われる。工事では、繫ぎ梁7ヵ所、割れ材補強2ヵ所、火打梁20ヶ所、そして雲筋違や羽子板へのボルト取付、カスガイなどで補強し、現行法に近づいた。一方、床下診断で浴室土台の外側は異常は見られなかったが、UB工事で開けたらビックリ。喰い放題で上の桁まで御馳走にしていた。やはり昔のタイル工法は、特別な防水をしない為に、構造体への影響が大きく、過去のUB工事でも確率は高い。工事はまず防湿土間コンから始まって、土台交換、断熱材、合板壁構造体、防腐そしてUB仕上げとなれば、湿気対策と構造はほぼ完璧!
         
 桁割れ通し桁追加補強
 桁割れ羽子板B締め補強
 繋ぎ材取付
 小屋筋違補強
 火打金物補強
       
 
 浴室は白蟻被害
 柱を通って上まで食っていた
 土台交換
 合板下地・防腐処理
 断熱材
 
 
     
 構造用合板と防腐
 UB施工
 配管隙間は発砲スプレーで
 UB完成
 トイレも板張りできれい
 
 仙台市若林区O邸
いわゆる一昔前の建物で、元気な先代の苦労が偲ばれて壊せなかったと2代目が口にし、建替えでなく増築を選んだのが平成10年。そして耐震診断、耐震改修工事が平成23年で、翌年の3.11では全くという程に被害がなく、奇跡だ!とまで言われて感謝の手紙まで戴いた。診断では2階増築部が平成工事で評点が良く、本来ならその時に1階も手を加えて耐震UPなのに低評点。改修の重点項目は3点。基礎と1階耐力増、そして1階の偏心率改善。施工者も頑張ったが、何よりの殊勲者は耐震診断を決意した施主。非常に穏和な方で、タイミングもばっちりで、神も味方された。羨ましい
         
 既存基礎は石
 基礎の補強コンクリート
 外部補強基礎
 柱の引き抜き防止金物
 既存羽子板にボルト取付
       
 
 火打ち増設で水平抵抗力UP
 柱金具・筋違金具を取付
 狭い所は金物先付けで
 南側に耐力壁
 南側耐力壁で偏心率OK
 
 仙台市泉区S邸
著名な設計事務所の建築で、質の高さが窺え、昭和56年以前にしては評点も1.0に近い。しかし、やはり南北の偏心率が悪く、南側での耐力壁増の改修工事となった。新たな構造体の為に基礎を新設し、柱はきちんとほぞを造って納め、もう一つの耐震壁は採光そのままでの筋違Wとした。その際の鉄骨梁への桁止めボルト施工が困難を極めたが、やる事はやる!で意地を見せた。リフォームでは屋根塗装があり、最初の錆び落とし研磨と新しい錆止めを丁寧にやり、中塗り、仕上塗ときちんと手塗とした。
         
 耐力壁新設部基礎完成
 難しい後柱立でもほぞ付で
 柱立て・金具取付
 鉄骨梁へのボルト締め
 南側開口有りの耐力壁
         
 屋根塗装は大事な研磨から
 錆止め
 中塗り
 中塗り
 仕上塗り
 
 仙台市泉区T邸
昭和53年の宮城県沖地震後の建物で、56年の新耐震基準前ながら指導等があったものと思われ、筋違等が充実して耐震評点は1.0に迫る。結果として耐震壁の補強は少なくてすんだが、床下の湿気問題が主題に浮かび上がった。たまたま床も張り替えたいとの要望もあったので、根本的な処理をしましょうと全面的に防湿土間コンとした。
         
 床下湿気対策
 生コン打設
 土間コン
 床組
 床断熱材
         
 床下地合板
 床仕上げ
 外部も束石補強
 居間完成
 パーゴラも塗り替え
  
 仙台市青葉区S邸
かつて著名人が住んだ東京の家を仙台に移築した建物である。仕口もしっかりして緩みもなく、本しっくいが多用されて、何かモダンだ。それでも東京オリンピック前年の建築となれば、モルタル割れや鉄部の錆は仕方ない。計画の基本となったのは、偏心率の悪さで、1階南側を大胆に切り込み、基礎も大幅に補強した。結果、地震の揺れがまったく小さくなったと微笑む。
   
     
 既存住宅は東京から移設
 本しっくい
 しっくいの剝がれ
 基礎外部補強
 型枠
   
     
 補強基礎完成
 北側は補強箇所が少ない
 構造用合板の耐震壁
 手摺も塗って
 偏心率解消
 
 仙台市宮城野区Y邸
瓦で筋違が少なく、プリント合板壁が多いので耐力は大きくはない。計画の中心は耐震壁増設。そして最大の懸念は、1階続き間の傾き持った独立柱。長押などがあって面倒な工事だが、ここに耐震壁を造って超安心!
 
       
 
 最弱点に基礎新設
  最弱点に基礎新設
  最弱点に柱立て・金物取付
 偏心率考慮で筋違補強
 最弱点補強完了
 
 仙台市泉区S邸
メンテナンス等が行き届いた建物である。リフォーム兼で、それこそ心身共に美人になりましょうと改修計画が始まった。まずは基本の構造は偏心率を考慮しての耐震壁増設。そしてリフォーム部分は中身が丈夫で外身は綺麗に!+ 明るさも、という事で天窓付けたら、あら好いわね!となって、北側台所もお天道様が上から光をくれた。床暖も付けて、戸棚は田舎風だが、住民は美人美男のCity派夫婦。羨ましい!
         
 火打金物増設
 弱小箇所の鉄骨梁補強
 構造用合板耐力壁
 床暖房採用
 床断熱材
         
 板張り風戸棚
 北側台所天窓
 居間天窓
 居間仕上
 居間仕上
 仙台市泉区K邸
 耐震補強の他に問題は二つ。一つは雨漏れ。既存屋根を撤去したら、下地材がべこべこで触っただけで壊れる。建築当初からの漏れかな。もう一つが2階建具の不具合。建物の傾斜はなく、調べると大梁にたくさんの小梁。はは~ん、この大梁のたわみだな!と言う事で、その下に柱を立てて少しだけ持ち上げると解消し、安全に繋がった。
         
 屋根板腐朽-合板に張替え
 基礎抱合せ補強
 要所に柱立て
 火打金物増設
 カスガイ打ち